Features サブリナ・カーペンター『Espresso』──甘さと苦味が混ざり合うポップの新境地 2025年6月25日 サブリナ・カーペンターの『Espresso』は、そのタイトル通り、甘さと苦味が絶妙に絡み合う魅力的な楽曲だ。夏のアンセムとして瞬く間に世界的なヒットとなったこの曲は、軽快なビートの下に潜む繊細な感情表現で、多くのリスナーを虜にしている。 キ...
Features 言葉を超えて届く声──Ayumu Imazuが描く80年代の幻影 2025年6月23日 Spotifyで偶然流れてきた瞬間、思わず画面を確認してしまった。誰だろう、この耳に心地いい英語のフレーズ。しっとりとしたトーンなのに、どこか無垢な明るさがある──てっきり海外のR&Bアーティストだと思っていた声の主は、Ayumu ...
Features 沈黙と叫びのあいだ──Olivia Rodrigoが奏でる、“未完成なままの青春” 2025年6月18日 感情がこぼれ落ちる瞬間を、誰かと共有できたことがあるだろうか。 Olivia Rodrigo の音楽には、言葉にならなかった痛みや未整理な感情がそのままの形で残っている。 傷つくことを恐れずに、不安や怒り、嫉妬までも音にしてしまう彼女の表現...
Features 余韻をまとうビート──J‑Hope × GloRilla『Killin’ It Girl』の静寂と強度 2025年6月16日 すべてが演出され尽くしたように見えるポップの世界に、ときおり“未定義の美学”が差し込まれる。BTSのJ‑Hopeが放った『Killin’ It Girl』は、まさにその瞬間だった。米ラッパーGloRillaとの共演は、K-POPと南部HIP...
Features 『Players』──YOASOBIが記憶の再生ボタンを押したとき 2025年6月14日 2025年3月、YOASOBIが発表した『Players』は、PlayStation 30周年を記念して制作された。だがこれは単なるタイアップソングではない。“ゲームの記憶”を出発点に、私たちの内面へと滑り込むような深度をもった作品だ。 サ...
Features 『死ぬのがいいわ』──藤井風が沈黙に託した“最大の言葉” 2025年6月14日 一度耳にすれば、心に棲みついてしまう旋律がある。藤井風の『死ぬのがいいわ』は、J-POPの中にありながら、その佇まいはあまりに異質だ。過剰な装飾を剥ぎ落とした音の世界には、ただ静けさと、ピアノの余韻、そして“あの言葉”だけが残る。 ミニマル...
Features YUNGBLUD『Zombie』──アリーナロックの再解釈としての、無感情なプロテスト 2025年6月12日 定着済みの語彙を、あえて使うという選択 “Zombie”という語は、長年にわたってポピュラーミュージックや映像文化の中で比喩的に使用されてきた。感情を失った人間像、あるいは支配された群衆としての象徴。YUNGBLUDが2024年に発表した同...
Features サカナクション|衝動を設計するバンドが鳴らす、“怪獣”という違和感 2025年6月11日 整った音に、あえて残された“乱れ” サカナクションは、音も言葉も光も、すべてを設計するバンドだ。その音楽は、感情に流されることなく構造で成り立っている。だからこそ、新曲《怪獣》に潜む“乱れ”は異質だ。 歪んだギター、曖昧な拍、ざらつく空気。...
Features 「静寂と爆発の境界線──Billie Eilish『Happier Than Ever』の構成美」 2025年6月5日 静かに始まるアコースティックな旋律。 どこか80年代のポップスを思わせる、柔らかなコード進行。「これが“幸せ”の歌?」と、一瞬思ってしまう──けれどその印象は、曲が後半へ進むにつれて見事に裏切られる。Billie Eilishの『Happi...
Features ベンソン・ブーンが魅せた“魔法の夜” ― AMAs 2025で解き放った「Mystical Magical」の衝撃 2025年5月27日 【特集】 文:chromatic japan 編集部 2025年5月26日、ラスベガス・フォンテーヌブローで開催された第51回アメリカン・ミュージック・アワード(AMAs)。その夜、最も観客の心を掴んだ瞬間の一つが、アメリカのポップロック・...