ChromaticPicks 「名前のない感情が、音になる──Vaundy『タイムパラドックス』の残響」 2025年6月19日 すれ違う感情と、止まらない時間 時間は、感情を置き去りにする。どれだけ強く願っても、瞬間はすれ違い、記憶の中にしか残らない。 Vaundyの『タイムパラドックス』は、そんな“すれ違いの感情”をそっと掬い上げたような楽曲だ。アニメ『ダンダダン...
ChromaticPicks 「心を撃つサウンド──Mrs. GREEN APPLEが鳴らした“未来の美しさ”」 2025年6月15日 ポップスの枠にとどまらない構成美 Mrs. GREEN APPLEの音楽は一聴すると王道のJ-POPに思えるが、構成の緻密さと“聴かせ方”の設計において際立っている。 『僕のこと』はその代表例だ。Aメロから徐々に高揚し、サビは2段構成で展開...
ChromaticPicks “Die With a Smile”:懐かしさと終末が重なる、音で描く永遠の一瞬 2025年6月9日 ギターの一音が鳴った瞬間、時代がゆっくりと巻き戻される。 まるで古いTVスタジオに迷い込んだような、レトロな空気の中で鳴り始めるこの曲は、Bruno MarsとLady Gagaのデュエットによって、“終末”をこんなにも穏やかに描いてみせる...
ChromaticPicks 「昨日の続きを鳴らすバンド──ELLEGARDENが今、必要な理由」 2025年6月5日 “あの熱が、冷めなかったことに泣いた。 ELLEGARDEN再結成の報を見たとき、胸に走ったのは熱狂ではなく、安堵だった。止まっていた何かが、再び動き出す──そんな予感が、音より先に身体を貫いた。 彼らは“戻ってきた”わけじゃない。昨日の続...