
King Gnuがリリースした最新曲「SO BAD」は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのハロウィーン企画「ゾンビ・デ・ダンス」のテーマソングとして書き下ろされた。恐怖とダンスという相反する要素を結びつけ、リスナーを“背筋が凍る快楽”へと導く挑戦的な一曲だ。
ゾンビの足取りを刻むビート
低音がうねるように響くトラップ調のリズムに、鋭利なギターと電子音が交錯する。「SO BAD」のビートは、ゾンビが地を踏みしめる足音を思わせながら、同時にクラブの熱狂を呼び起こす。恐怖と快楽が一体化したサウンドは、聴き手を逃れられないダンスフロアへと引きずり込む。
恐怖をエンタメに変換する歌詞
歌詞に繰り返されるフレーズは、まるで呪文のように聴覚を支配する。そこに込められたのは「逃げたいのに踊らされる」という二重性だ。ゾンビの群れに囲まれた恐怖を、ダンスの衝動と重ね合わせることで、ホラーは“遊び場”へと変貌する。
King Gnuが切り拓く新たな領域
「SO BAD」は、ただのタイアップソングではない。実験精神と大衆性を両立させるKing Gnuらしく、ホラーとダンスという異質な要素を結びつけ、新たな表現を獲得した瞬間だ。恐怖の中で笑い、踊るという体験は、彼らが描くポップの進化形にほかならない。