ガンズ・アンド・ローゼズ、新ドラマー迎えた韓国公演で“再起動”のセットリストを披露

2025年5月1日|文:クロマティック編集部

Photo: GETTY

アメリカを代表するロックバンド、ガンズ・アンド・ローゼズ(Guns N’ Roses)が、新ドラマーを迎えての初公演を韓国で実施。
新たなリズム隊とともに踏み出した第一歩は、バンドの歴史と現在地を同時に鳴らすものとなった。

新ドラマー、アイザック・カーペンター加入の経緯
2024年に脱退を表明したフランク・フェラーの後任として、バンドは新たにアイザック・カーペンター(Isaac Carpenter)の加入を発表。
彼はこれまでにAWOLNATIONをはじめ、ア・パーフェクト・サークル、アダム・ランバート、そしてダフ・マッケイガン率いるLoadedなどでも腕を振るってきた実力派ドラマーだ。

フランク・フェラーは2006年から18年にわたりバンドを支えてきたドラマーで、スラッシュやダフ・マッケイガンの再加入よりも前から在籍していた。
その長きにわたる貢献に敬意を表しつつ、バンドは次なる章へと進み始めている。

🇰🇷 韓国・仁川公演(2025年5月1日)セットリスト
記念すべき最初のステージは、韓国・仁川(インチョン)にあるソンド・ムーンライト・フェスティバル・パークにて開催。
オープニングには2012年以来となる「Welcome to the Jungle」を配置。過去と現在が交差する23曲のセットが展開された。

セットリスト:
Welcome to the Jungle

Bad Obsession

Mr. Brownstone

Chinese Democracy

Live and Let Die(Wings カバー)

Slither(Velvet Revolver カバー)

Perhaps

Estranged

Double Talkin’ Jive

Coma

Sorry

Better

Knockin’ on Heaven’s Door(Bob Dylan カバー)

It’s So Easy

Rocket Queen

Slash ギターソロ(“Pride & Joy” by Stevie Ray Vaughan)

Sweet Child O’ Mine

November Rain

Wichita Lineman(Jimmy Webb カバー)

Patience

Nightrain

Paradise City

📹 ライブ映像がYouTubeで公開中
最新の仁川公演の様子はYouTubeでも視聴可能。圧巻のステージパフォーマンスをぜひ体感してほしい。


スラッシュ、X(旧Twitter)からの撤退を表明
ギタリストのスラッシュ(Slash)は、最近X(旧Twitter)での活動を終了することを発表。
「度重なるハッキング被害を受けたこと」を理由に挙げ、今後はInstagram、TikTok、Facebookを中心にファンとの交流を続けていくと述べている。

「Xを離れて、今後はこのプラットフォームでは活動しないことにしました。どのようにファンとつながり続けるかを見直すタイミングだと感じています。」
— Slash(公式声明より)

SNSを通じたファンとのコミュニケーションのあり方にも、新しいフェーズが訪れつつある。

▶️ SpotifyでGuns N’ Rosesを聴く

編集部コメント

確かに、新章の幕開けとしては「意外性」に欠けるセットだった。
新ドラマー加入という節目の公演にしては、これまで通りの“ガンズらしさ”が丁寧に並んでいたとも言える。

だが、そこに「物足りなさ」を感じるのは、もしかすると我々の方が間違っているのかもしれない。

ファンは、もはや“革新”を求めているわけではない。
ただ一目、ステージに立つ彼らの姿を見たい。
あのイントロを、あのリフを、あの声を耳にしたい──それだけで十分。

ガンズ・アンド・ローゼズというバンドは今、
“進化”ではなく“継続”の価値を体現している。
その姿勢が、これからのロック・バンドの一つの在り方を示しているのかもしれない。